What's 事例検討? (2017.09.14)

 このプロジェクトでは、毎月1回2つの自立生活センターからピア・カウンセラーやサポートグループのサブリーダーたちが集まって、広く、障害のある人にもない人にも、自立生活を知ってもらうためのブックレットを作る作業をしています。

 ブックレットでは、生活環境や食事など10余りの課題ごとに、今、地域の障害者が何に直面しているか、何が問題なのかを紹介する内容になりそうです。

 「なりそうです」というのは、基本的に執筆作業や方針の議論は彼ら自身が行っているからです。私は、ファシリテーターとして、彼らの頭の中にあるものを整理して引き出すのが役割です。

 この日は、執筆や編集の前提を固めていくということで、事例検討に取り組みました。

牛が道路を横切っていたので、少し遅れてしまいました

 フェーズ1から数えるとすでに4年が経ち、地域の障害者たちの声を高めていく、家から外に出していくという活動はだいぶ進んできたように思います。しかし、出てきた声を、分析・検討するとか、(政策提案であれ、啓発であれ、相談対応であれ)形にしていく、という作業には、まだ改善の余地があります。

 彼らの強みは、自分自身の経験も含めて、地域の障害者の実情を知っていることです。しかし、このままでは、冊子を作っても、どこからかコピペしたような、通り一遍のものになるか、事例を紹介しても、何を訴えたいか焦点の定まらないものになりかねません。

 そこで、今回から毎月のミーティングでみんなに事例検討の練習をしてもらうことにしました。今、実際に悩んでいる相談ではなくて、ミーティングに参加する人が、自分の経験を相談事例として紹介して、それをみんなで分析します。

この日はソウェトILC代表のナタンが事例発表の担当

 事例検討とはそもそもなんぞや、なぜ事例を分析する必要があるのか、相談を理解する上で何を知る必要があるのか、「正解」を押し付けるのではないアドバイスとは何か、「ピア」としての態度を忘れていないか、などなど、知ってほしいことは多く、まだまだこなし切れませんが、とても真剣に取り組んでもらえました。

2グループに別れて分析と検討

どれぐらい突っ込んだ議論ができたでしょうか

今回は、グループで検討中、
事例発表したナタンには席を外してもらいました

 ファシリテートする側も、まだまだ慣れないことも多くて、いつもお世話になっているCIL日野のピア・カウンセラーの方にアドバイスしてもらいながらのプログラムづくりでした。終わった後も、細かいアドバイスをさらにいただいて、いつも勉強だなあと思わされます。

 
グループ毎の発表。どうだったでしょうか 




 

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