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2019年のソウェトILCは一味違うか(2019.01.16)

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南アフリカには「三が日」というものがありません。元日が公的な休日になっているだけです。

 と言うと、とても熱心に働いているように見えますが、実際にはまちまちに休暇を取るので、だいたい1/4ぐらいからあちこち再開する感じです。何だ、日本と変わらないじゃないか。

 で、最初の1週間ぐらいは「やれやれ、準備するか」という感じでウォームアップ、次の週から本格的に動き始める、というところが多いでしょうか。日本と違って、クリスマスシーズンのようなものでも、みなさん始まりも終わりもまちまちです。

 レメロス自立生活センターの方は、それでも1/7(月)からスタッフも出てきて対応していました。

 ソウェト自立生活センターの方は、介助コーディネーターは1/4(金)からシフトの更新などの業務開始、事務所が本格的に開いたのは1/14(月)からでした。気の毒なコーディネーター。。

 この時間差(?)を利用して、宮本はレメロス、そしてソウェトを1週ごとに回ったわけですが、レメロスは事務的な打合せをしただけので、あまりここに書くことはありません。

 ソウェトILCには1/16(水)に、宮本にとっての「初出勤」をしてきました。

 この日のオフィスを覗いてみましょう。。。。




  上の写真の手前の方、ピア・カウンセラーのントンバナ(左)とリフト車運転手のファニー(右2)、介助コーディネーターのタンド(右1)の3人が、次年度のサポート・グループの計画についてブレインストーミング中です。

 サポート・グループも、ただピア・カウンセラーが行って、ハイ終了、というのではなく、介助が必要な人が見つかったらどうするか、サポート・グループに集まってもらうための移動手配をどうしたらいいかと、スタッフ間の調整・アイデアの共有が欠かせません。

 今年の大雑把な計画を見せてもらいましたが、とても意欲的でした。意欲的すぎるのでもう少し現実感を持たせないとパンクするかな。そのへんはマネージャーのお仕事になりますね。

 テーブルの奥の方では、議長(代表者)のモレレキ(左1)と本事業のプロジェクトマネージャー補佐のスリポーン(左2)、マネージャーのナタン(右)の3人が、ソウェトILCの資金調達について打合せをしています。



 これまで、住宅改善のための資材を寄付してもらおうと、地元企業などに声をかけるのを、事業の一環として日本側…

2018年度マトリック(高校卒業試験)2名の視覚障害生徒が成績優秀で表彰

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南アフリカには、「マトリック(Matric)」と呼ばれる高校卒業試験があります。

 12学年に達した高校生全員が受験するのですが、これに通らないと高校を卒業したことになりません。同時に、日本で言うセンター試験のような役割も果たしており、高校以降のキャリアにも大きな影響を与えるテストです。大学に行きたい人は、ただマトリックをパスすればいいのではなく、優秀な成績が求められます。

 マトリックは、毎年、地元紙に合格者一覧が小さい字で載ったりする大イベントです。公立・私立を問わず、多くの高校校がマトリックの合格率や成績優秀者をことさらのように宣伝します。学校だけでなく、州や自治体単位でも合格率は教育行政の成果として注目の的となります。

 当然、合格率を上げようと皆やっきになるわけですが、中退者を事前に多く出すことで合格率を不正に上げているという指摘が毎年のように(特に野党から)なされています。他にも、合格水準が低すぎて産業界の要請にマッチしていないとか、そんな意見もあります。

 いろいろありますが、南アフリカの子どもたちにとっては自分の未来を左右する一大行事。その成果が発表になったというニュースです。

 1月3日に基礎教育大臣主催の食事会が開かれ、29名の生徒が全国成績優秀者として表彰されました。その中に、プレトリアにあるプリンショフ弱視・盲特別支援学校から、モンゲジ・ムバタ(Mongezi Mbatha)とローワン・クラフォード(Rowan Crafford)の2名の生徒が入りました。

 メディアによれば、2人共プレトリア大学に進学する予定で、ひとりは情報学、もうひとりは語学を学びたいと話しています。

IOL News "#MatricResults2018: Visually impaired Mongezi and Rowan stand tall amongst top achievers" (英語・2人の写真も)

 ちなみに今年度の受験生は昨年より7200名ほど多い、796,542名でした。おめでとうございます。



ヨハネスのタイ寺院のバリアフリー化と私たち

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あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いいたします。

 今年はもう少し、更新ペースを上げていきたいところです。ちょっとしたことでもポツポツ掲載していきたいと思います。

 2019年最初は、ヨハネスブルグの中心部からプレトリア方面に行った、ミッドランドという場所にあるタイの仏教寺院をご紹介します。

 南アフリカには日本人が1500人いるとか言われていますが、タイ人はなんと2~3万人も暮らしています。ただ、中華街のような塊を形成しているわけではなく、南ア人と結婚していたり、自分でタイマッサージ店やタイ料理屋といったビジネスを展開していたり、あるいは工事現場などに出稼ぎに来ていたりと様々な場所で活躍しています。

 タイ人の多くは仏教徒ですから、これだけ多く集まると寺院を求める人もそれなりに出てくるわけです。そうしたわけで、南アフリカにはヨハネスブルグに1ヶ所、ケープタウンに1ヶ所合計2ヶ所のタイ仏教寺院があります。最近、ヨハネスブルグの中華街そばにもう1つできたように聞いていますが、まだ行ったことがありません。

 ヨハネス、ケープタウンの2ヶ所とも、「タンマガーイ」と呼ばれる寺院です。

 タンマガーイをググると、日本に10ほどのタンマガーイ寺院があることがわかります。それと同時に、検察の捜査が入っただのタクシン派と関係が深いだのといろいろと世間を騒がせているのもわかります。

 ざっくりと特徴を言うと、瞑想を世界に広めようと努力していたり(瞑想法は他のタイ仏教寺院とは異なるそうです)、高学歴・高所得者の支持が広かったり、タイ・パトゥムタニにある本院はバカでかかったり、というところでしょうか。

参考:Tripull「話題の宗教組織【タイ国タンマガーイ寺院】へと訪れてみた」

 ヨハネスブルグのタンマガーイ寺院も、自営業者や割と裕福そうな南ア人と結婚したタイ人女性など、ややお金に余裕のある人がよく集まっているイメージがあります。唯一のタイ寺院なので、大きな行事のときは大使夫妻が来ることもあるし、逆に大使館のイベントにお坊さんが出向いたりすることもあります。

 以前は「ヨハネスブルグ瞑想センター」として、瞑想法を広めることに主眼が置かれていましたが、最近はタンマガーイ寺院と名乗るようになりました。


 ところで「寺院」と書いていますが、タイっぽいデザインのお寺があ…

ソウェト自立生活センター忘年会の模様(2018.12.19)

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As promised to you, colleagues of Soweto ILC, I upload photos of its end-year party on 19 December 2018.  On that day, though staffs were so hectic for the payment to personal assistants before holiday season, both board members and staffs gathered and marked the end-year of 2018, wishing 2019 a glorious and brilliant year for us.

 ソウェトILCの皆さんに、ネットに上げるよと約束したので、写真を上げましょう。12月19日ですね。今年はムジの逝去からはじまりいろいろとあったし、大変な中でもみんな頑張ったので、お互いに労いあうことにしました。

 21日には確実に介助者に給料を支払わないといけないことから、忙しいさなかの開催でしたが、皆さんリラックスできてよかったですね。















事故、もらっちゃいました(南アフリカの交通事故の処理はどうするの?)

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日本と比べて、南アフリカは交通事故の多い国です。

 WHOの交通安全報告によれば、世界全体で24秒に一人の割合で交通事故死が発生しているということです。日本は10万人に対して4.1人が交通事故で亡くなっています。南アフリカは25.9人。乱暴な言い方をすれば、日本より南アフリカの方が、6倍ぐらい交通事故死しやすいということになります。

 交通事故による死者の内訳を見ると、日本は自動車の運転手・同乗者が多くを占めていますが、南アフリカは運転手・同乗者と歩行者が同じぐらいです。南アフリカで運転していて、信号や横断歩道が意味をなしていないのを見ると、さもありなんといったところです。

 つまり、南アに住む日本人は、近距離であっても車を使う人が多いでしょうから、交通事故の被害者となるだけでなく、加害者になるリスクも高い、ということです。ぜひ、加害者にもならないように安全運転しましょう。

WHO交通安全状況報告2018(英語)興味のある方はどうぞ

 「ヒヤリ・ハット」ではありませんが、これだけ死者が出ているとなると、その陰にはけが人を出している事故、もっと後ろには軽い追突・衝突・接触事故がたくさん起きているわけです。ベコベコに凹んだ車や、レスキュー待ちの現場を街中でよく見かけることからもよくわかります。

 かく言う自分も、これまで4度ほどぶつけられています。ですので、自分の車のバンパーもベコベコです。ミニバスタクシーと呼ばれるワゴン車がとにかく運転が荒いので、注意が必要です。注意してもだめなときはだめなんですけどね。。。

 さて、先週(12/20)も事故をいただいてしまいました。「大した事故じゃないじゃん」と言われそうですが、大した事故ならこんな呑気に説明していられないですよね。

基本というか前提
 南アフリカも例外ではなく、けが人がいない限り警察はほとんど仕事しません。 保険にはキチンと入っておきましょう。相手がいくら悪くても、相手が保険に入っていることはあまり望めませんし、支払能力があるなんてことも期待してはいけません。誰に責任があっても、自分の身は自分の保険でしか守れません。 保険屋さんには警察が発行する事故報告番号が必要になるので、出来るだけ早く(人身事故の場合は24時間以内、そうでなければ翌営業日まで)に警察に行って、事故の届けを出しましょう。 警察のサイトには、どの警察…

『人間の安全保障を踏まえた障害分野の取り組み』(2005年度)

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もう13年も前ですか。
 これを探していたわけではないのですが、検索してたらたまたま引っかかったのでびっくり。外務省のサイトは長い間消さないんだなと感心しました。ということで、懐かしさ半分でご紹介。
『人間の安全保障を踏まえた障害分野の取り組み:国際協力の現状と課題』
 人間の安全保障。聞かなくなりましたね。あの頃の日本は巷では千の風が吹いていて、開発業界の界隈ではセンの風が吹いていました。

 日本の外務省がNGOに対して行っている支援の一つに「NGO研究会」というのがあります。この本は、2005年度NGO研究会の報告書になります。
 複数のNGOが自らの事業実施能力・専門性の向上を図るために行う研究会活動を外務省が主催しています。各研究会では,NGOが直面する共通の課題をテーマとして,調査・研究,セミナー,ワークショップ,シンポジウムなどを行い,具体的な改善策を報告・提言することによって,組織や能力の強化を図ります。
というのが趣旨だと外務省のサイトに書いてありますが、外務省が毎年テーマを設定して、委託を受けたNGOが研究会活動をする、ということのようです。

外務省(NGO研究会)

 2005年のテーマの一つが障害分野だったのですが、受託団体はFASID(当時は財団法人 国際開発高等教育機構)でした。そこに私の職場であるDPI日本会議も関わる、という流れで宮本自身も研究会にちょこっと参加していました。


 2005年度の研究事業ですから、いろいろと古くなっているところが多いのですが、基本的な考え方とか方向性とかはそんなに変わらないんじゃないかなと思います。割と初心者向けに読みやすいと思うので、障害と開発をしたい方は一度読んでみたらいかがでしょうか。

 ちなみに宮本は第1章「人間の安全保障と障害・障害者」の「障害者の権利と人間の安全保障」と、第2章「国際協力における障害分野の最近の焦点」の「障害と貧困」を担当しております。読み返すとあまりに稚拙で恥ずかしいのと、障害者権利条約ができる前なので、内容が生煮えなんですよね。どうしても。





国際障害者の日2018 州イベントに出展してきました(2018.12.03)

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毎年の行事ごとなのですが、12月3日の国際障害者の日のイベントに参加してきました。

昨年の障害者の日はこんな感じでした。

 この数年はブース出展をお願いされているのですが、今年は自分ではなくて、自立生活センター側に直接依頼が来ました。州政府が自分を介さなくなってきているのはいいことですね(たまたま南アにいなかったこともあるのでしょうが)。

 今年の会場はNASREC展示場。何年かに一度はここを使っているような印象があります。東京近郊で言えば、幕張メッセとかみたいなところと言えばいいのでしょうか。

 9時からスタートという案内に従って、9時半頃に会場入り。ああ、南ア時間に毒されていく自分。

 ソウェト自立生活センターのスタッフは9時前に真面目に行って、出展の準備をしていたようです。レメロス自立生活センターの方は10時近かったかな。

 このイベントの場合、「9時」というのは、参加者が集まり始め、朝食を配り始める時間のこと。プログラムが始まる11時ぐらいまでの間は、様々なパフォーマンスが繰り広げられます。ちなみに参加者は、朝ごはん(サンドイッチ、りんご、ジュース、グミ)、Tシャツ、昼ごはん(バーガーだったかな?)がもらえます。何百も用意するので、一大イベントです。




 日本と違っていいなあと思うのは、子連れでもなんの問題もないこと。主催者も外に遊び場を用意しています。大勢の子どもたちがはしゃいでいました。


 もちろん、踊る人ばかりではなくて、会場内は久しぶりに会う人たちの挨拶や、行政の人を捕まえての談義、そしてブースを回る人たちもたくさんいます。

 自立生活センターにとっては「稼ぎどき」の時間です。州行政は、いつも「その団体がどの程度障害について普及啓発をしたか」という数値を気にします。こういう日に、ブースにいらっしゃる人にせっせと自立生活について説明をして、名簿に名前を書いてもらうのが、彼らの大きな仕事です。

 他のNPOもこうした数値が必要なのですが、あまり熱心にブースを立てたりしません。作業所とか、入所施設だと、そこの利用者との間で閉じこもった関係を作っているせいかもしれません。


 歌って、踊ってのあと、遅れ気味にプログラムが始まり、さらにパフォーマンスが続きます。そして、障害者の日の報告が始まりました。

 障害者団体によるアピールは、具体的な要求や提案ではなく、「…