ソウェトの中等学校で生徒たちと意見交換(2018.04.17)

 ソウェトのミードウランズ地区にあるモゴメ中等学校に、近所のピア・カウンセラーがアポなしで打ち合わせに行ったのですが、すぐにOKが出て、翌週に「啓発イベント」なるものを実施することになりました。

 事前打ち合わせの模様はこちらから。
ソウェトの中等学校訪問 (2018.04.11)

 アポ無しでいきなり行って、はい翌週、って普通はありえないですけどね。その辺り、地元同士の強みでしょうか。

 前日に、ピア・カウンセラーが「1時間も間が持つかなあ」と心配そうに言うので、

「1時間も話すつもりなの? 生徒に問いかけて、一緒に話すとかしたほうが、生徒たちも楽しいんじゃないかな」

と投げかけたら、「ああ、そういう方法もあるか」と気づいてくれたようです。

 さて、当日ですが、午後の時間、低い学年(日本だと中学2年とか)の子どもたちが講堂に集まってきました。福祉とかに関心のある高校生も何人か来ていました。
 
講堂に入る前に、参加名簿に名前を書く行列
  講堂に入る前に、参加者名簿に名前を書いてもらいます。これが結構時間がかかる作業です。しかし、これを書いてもらわないと、こちらも行政に「〇〇人集まりました」と報告できないので必死です。

 なぜか、青インクはだめとかしょうもないルールがあるようで、青のボールペンを渡したらスタッフに文句を言われました。本当かなあ。

講堂は満席。立ち見も


 真面目な生徒は前の方に来て、騒がしいのが後ろに座るのも万国共通でしょうか。一人話し終わると、口笛を吹いて、ヤンヤヤンヤの大騒ぎ。いちいち静かにさせるのもお約束、という感じです。



  
 話す内容は、介助者研修の触りのような感じです。障害者が地域で自立して生きることと、脊髄損傷とか脳性麻痺とかについてもちょこっと。

代表のナタンさんの話を真剣に聞く
 自己紹介の後、
「自立ってなんだろう?」
という自立生活センターのメンバーの問いかけから議論がスタートしました。

 生徒たちが思い思いに「身の回りのことができる」などと答えた後、
「じゃあ、私は自立していますか?していませんか?」
と重ねて問いかけると、「あ、そういえば自立していますね」と察しのよい生徒もいたようで、それをきっかけに話が弾んでいました。

 残念ながら、ズールー語でのやりとりなので、私にはそれ以上理解ができなかったのですが。。。

 最後に、宮本もなにか喋れ、と無茶振りされたので、慌てて話をしました。

「日本から来ました。香港じゃないから、ジャッキー・チェンの友達ではありません。日本から来たもので、なにか知っているものはあるかな?」

「アチョー!」(たった今違うって言っただろ)

「空手?」

「正解!」(いろんな流派の道場があるよね)

「カンフーは違うの?」(だから(略))

「ナルトは知ってるかな?」

「アニメだ」(Animeという言葉が浸透してるんだなあ)

「ハローキティもそうだよ」(女の子の文房具を指さしながら)

「じゃあ、ミッキーマウスは?」(残念。それはアメリカだ)

などなど、他愛もない前振りの後、ちょっと真面目に話をしました。中学生には少し縁遠かったかもしれませんが、後ろで聞いていた高校生は頷いて聞いてくれていました。卒業したらぜひ介助者に登録してくださいませ。


洗濯で丈の短くなったセーターを隠しながら話す

だからアチョーじゃないんだよ君たち
  終わった後、自立生活センターのメンバーと話をしました。前日には、1時間持つかなあと心配していたのに、終わってみると1時間じゃ足りなかったとか、もっと生徒と会話がしたかったとか、満足そうな表情で話していました。

 いつもと勝手が違う人たちと話す機会があると、自分たちを見直すことにもつながるので、こうした場をもっと作っていければと思います。


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